びいだま

深く深く体が落ちていく感覚に、大きく息を吐き出した。



ユウ、私、どうしたらいいの?


本当に・・・・私のこと忘れちゃったの?



そんなこと、ないよね?



そんなこと・・・・・あるわけないよね?



あの思い出が、なくなることなんて、ないよね・・・?



ベッドの上で寝返りをうった私の目の前に、見えたのは・・・・



「・・・・・?」



吸い寄せられるように、勉強机の上に見えた青と赤のラインのエアメイルに手を伸ばした。


あて先は私。


消印が1週間前のそれは・・・差出人がユウの名前だった。



手紙・・・・・・?


もちろんユウから手紙をもらったこともなくって、私は急いでその封を切った。



< 321 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop