びいだま

朝・・・・



鏡の前でぱんぱんっ、と頬を叩いて気合を入れる。



それから机の上の小瓶につまったビー玉を見つめた。



あの晩・・・・ユウからの手紙を胸に泣くだけ泣いてから、初めて袋からビー玉を取り出して小瓶に移したんだ。



朝日をあびてキラキラと輝いてる、それはまるでユウの笑顔みたいに見えて、一瞬目を閉じてから玄関へと向かった。



ユウ・・・・お願い。


待ってて。


今度こそ迷わずにそこに行くから。




よしっ!


行こう!



そして、私は玄関のドアを開けて、一歩をふみだした。



< 325 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop