びいだま

「だけど、果歩さんには感謝しています。女の子の友達が2人もできたんだよ、って本当にあの子嬉しそうでした。やりたいことを探して、夢に向かってがんばろうとしてるんだ、って。負けてられない、って・・・」



マアコ・・・・。


花のような笑顔が思い出される。



「この手術も、ずっと断ってきたのを、承諾したのも、果歩さんやコマキさんのおかげだと思ってます。本当にありがとうございます」



そうやって、マアコのお母さんはもう一度深々と頭を下げた。



「ですけど・・・・私はマアコが手術の前の日に、悠司君の撮ってくれた写真を見ていたあの子の背中が忘れられなくて・・・・」



本当なの?


本当に・・・・マアコが好きなのは、ユウだったって言うの?


マアコは、私たちを見て、「我慢」してた、って言うの?





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