びいだま
落ち込まないわけがない。
本当は、今すぐにでも大声で叫びたい。
ユウが私を見つめてくれてたこと。
つないだ手も。
2人の時につむぐ甘い声も。
思い出を全部全部、叫んでしまいたい。
ユウが好きだ、って言ってくれたこと。
私がユウを大好きだ、ってこと。
・・・・多分、私は思ってた。
マアコのお母さんがああいっても、きっとユウが私を見つけてくれるって。
すぐに見つけ出してくれる、って。
そんなの・・・・ただの甘い幻想だなんて、
その時は信じたくなかったんだ。
けど・・・・その幻想は、思ったよりもあっけなくくずれさったんだ。
あの日・・・・。