びいだま

「大橋さんは・・・」


「え?」


「いや、なんでも・・・・・じゃねぇや・・・・」



ユウはカメラをバッグにしまいながら少し言い迷っていた。


「・・・学校、いつからなの?」


「明日、入学式」


「そっか~・・・・がんばってね」


「・・・・うん」


「俺も明日退院・・・・ってやべ。診察しなかったら退院させねー、って先生言ってたんだった」


あ~~・・・・!!


と空を見上げた彼は、少しまぶしそうに目を細めながら私を見て笑った。


太陽、みたいだな、って・・・・思ったんだ。


「お互い、夢にむかってがんばろうな!って・・・やっぱくさいな、俺」



また頭をかいたユウの姿に、私は瞳を伏せた。



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