びいだま
「いいよ!・・・やろ!?なんか楽しそうだし・・・うん。きっと楽しくなるよ」
出そうになる涙を誤魔化すように私はユウの前でガッツポーズをつくってみせた。
・・・・ユウ?
あれ?
今一瞬だけ、本当に一瞬だけだけど、ユウ、少し寂しい顔、した?
「・・・がんばろうな」
窓の外を見ながらそうつぶやいたユウに、今は何も聞けないような気がして、私も黙って流れる景色を見つめた。
・・・・もしかして、ユウも寂しい、って思ってくれるのかな。
なんの思い出もない、って言ってた高校だけど、やっぱり離れるってなると寂しいよね。
よしっ!
学祭!盛り上げて楽しむぞー!!
いっぱい思い出、つくろうね!!