びいだま
「・・・ユウだったら、もっときれいに撮れてるよね?」
思わず出たその名前に、胸がキュッ、と絞られた。
昨日の晩の彼の姿を思い出してしまったから。
・・・・あれは、どう考えても・・・・ユウだった。
でも、それは・・・・現実なわけで。
「バカでしょ。ユウが変わってても昨日はあえて嬉しかったんだ・・・うん、私すごい嬉しかったんだ・・・・」
言いながらそれが自分の本音なんだと改めて気づかされるんだ。
「マアコ、じゃ、そろそろ行くね」
言いかけて立ち上がった私の足が止まる。
静かにドアが開いて、姿を現したのは・・・・ユウだった。
「あ・・・・・」