びいだま
彼は私を驚いたような顔で見てから、少し戸惑ったように視線を落として、それからまっすぐにマアコのベッドに近寄った。
驚きで何もいえない私の前で彼は少し怒ったような顔をして、マアコのベッドサイドの机にピンク色の包みを置いた。
あ、そっか・・・。
ユウがマアコの特別な日を忘れるわけがないよね。
・・・・・帰ろう。
ユウだって、マアコに話したい事が、あるかも知れないし。
ドアに向かった私の背中を、彼の言葉が追いかける。
「これ・・・・大橋さんが?」
「え?」