びいだま

悲しいのか、痛いのか悔しいのか、わからない。



それとも・・・・



ユウに、久々に呼ばれた



「カホ」



という響きに、勝手に反応してるだけなのかも、しれない。




私の頬を静かに伝った一筋の涙に、ユウはぎゅっ、と顔をしかめて



親指で涙を拭ってくれた。



・・・ユウの親指・・・・少し震えてる?



そう感じた瞬間に、



ふわっ、と懐かしい香りと共にやわらかく・・・・



唇が、重なった。




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