びいだま

・・・・その後、



瑞貴に送ってもらうことになって、挨拶に行ったときには、



もう、みぃの姿もユウの姿もどこにもなかった。



「帰ったみたいだよ」



って、スタッフさんの一人が忙しそうに教えてくれた。



・・・・そっか・・・・・。



あんなさんに・・・・ユウのことをたずねてみたかったけど、



さすがに、今瑞貴の目の前でそれはできにくいな、って思ったのと、



あんなさんがどこか疲れてるように見えてそれ以上聞くことができなかった。



・・・・そうだよね。



大事な仕事中にアクシデントを起こしてしまって。



「すみませんでした・・・」



と頭を下げると、あんなさんはううん、と首をふって私をぎゅっ、と抱きしめた。



あんなさん・・・・・?



< 439 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop