びいだま

ユウ・・・。



やっぱりここに来たの?



何を思ってた?



何を考えてた?




そっと、写真に指を触れると、まるでそこにはいない彼に触れているように、抑えきれない熱い感情が喉の奥を通り過ぎた。



「ユウ・・・・ユウ・・・・っ?」



なつかしい香りがしたような気がして、思わず辺りを見渡した。



・・・・いるはずもないのに。



ただ、彼の名前だけが、小さく部屋の中にこだまするように響き続けた。



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