びいだま
「あれ?コマキちゃんは?」
あ、そうか。
「う、うん・・・ごめんね。なんか用事を思い出しちゃったみたいで・・・」
「ふーん・・・そうかぁ」
「うん。ごめんね?」
「ハハハ、そんなに果歩が謝ることないよ」
「ん・・・・」
「じゃぁ・・・・送るよ」
「え?」
改札に向かう瑞貴の腕を必死につかんだ。
「いいよ!瑞貴、そうじゃなくても遠回りなのに・・・」
「だーめ。女の子の一人歩きは危ない」
そう言って、瑞貴は反対に私の腕をつかんで改札を抜けた。