びいだま
始業式の後、ホームルームで、早速コマキのガッツポーズが炸裂。
「早速ですが、学園祭スタッフになった人は、放課後集まってください」
クラス委員の声に、後ろを振り返ったコマキは私に片目をつむって見せた。
ハハハ・・・・
放課後、案の定、時間より少し前に指定された教室に向かう私たち。
「・・・・なんか、張り切りすぎ・・・・じゃない?」
「何言ってんの?結構学園祭のスタッフも人気があるって、果歩も知ってるでしょ?」
「あ・・・・あぁ。主に女子に、でしょ?」
そう、この学校の学園祭は、上にある短大部・大学部と日程を重ねることで、スタッフ同士の交流もあるとか、ないとか・・・・。
「じゃぁ、もしかして・・・・コマキ・・・」
「そう!悲しいかな、やっぱり私が狙いたいのは年上。いわくつきじゃないやつね。大学部のかっこいい先輩とお近づきになれればな~、なんて」
そう言いながらコマキが、ガラッ、と扉を開けると・・・
あれ?
時間よりまだ先なのに・・・・
「こんなに女の子、いたっけ?」