びいだま

その反応に気をよくしたのか、司会の男の子が嬉しそうに話を続けた。



「運営にはスタッフの協力が必要となります。で・・・・堀部くん」



瑞貴の名前が呼ばれると、また少し教室の中の歓声が大きくなる。


「はい?」


「堀部くんには、女性スタッフの希望により、率先してホストか執事の役をやってほしいと、そういう希望が出ています」



瑞貴が?


ホスト?執事??



・・・・・やばい。似合いそうだと一瞬思ってしまった。


瑞貴はすごく優しいもんね。


顔は言うことないだろうし・・・。



「ごめん。俺それはパス」


キャーキャー盛り上がる教室の中で、瑞貴が手を挙げて出した声に、しんと教室が静まり返った。








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