びいだま
意識、しすぎなのかもしれないし。
そう!
あれから時間はたってるわけだし・・・・
「ねぇ、王子、もしかして好きなコとかいるのかな」
「当たり前だよ~」
「誰だろ・・・・もしかしてアタシとか?」
「ギャハハハッ、ありえねー」
帰りの玄関でも、女の子達の話題のほとんどは、今日の瑞貴の態度のことだった。
「王子のクラスでも、元々王子は優しいから、きっとこの話が出ても受けてくれるよー、って楽しみにしてる子が多かったらしいから・・・・ま、今日のはちょっとびっくりだよね」
ゲタ箱から、靴を取り出しながら、コマキがつぶやいた。
「・・・・うん」