びいだま
「うん、・・・・・って・・・、果歩、本当にどうする気?」
「どうする、って・・・・どうしようも、ないよ・・・」
「果歩・・・・」
どうしていいのか、なんてわからない。
けど、あれが本当に告白だとしたら、曖昧にしたままの私の態度は・・・・いずれどこかではっきりしなければならないことだと思う。
「果歩、行ったばかりかなぁ」
ゴウンゴウンという遠ざかる電車の音に、コマキがため息をついて・・・止まった。
「王子・・・・」
そこにいたのは、ホームの壁にもたれかかるようにして立ってる瑞貴の姿だった。