光輪学院高等部・『オカルト研究部』
どんなに明るく振舞っても、成果が出さなければ、彼等を解放しなければ意味がないと言うのに…。

「…泣き言を言っている暇はないな」

目を擦り、メガネの代わりにレンズを装着した。

「他の所に比べて、僕のとこなんて楽なもんだ」

舞台に向かって歩き出す。

そこには―演劇が繰り広げられていた。

榊は何も言わず中央の席に座り、演劇を見続けた。

若い学生達が演劇の衣装に身を包み、一生懸命に演じている。

そしてしばらくして、劇は終わった。

役者全員が舞台に並び、榊に向かって頭を下げる。

榊は笑顔で拍手をした。

―今年も来てくれたんですね―
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