はかなき恋のうた~NAGASAKI・軍艦島
ーーところが…


俺が島についてみると、夏子と暮らしていたアパートの部屋には誰もいなかった。





ーーバタン…

「夏子ーーーっ!」

「なつこ…??」

「おい…な…つ…こ…?」

「いないのか?夏子!」


台所にも部屋にもどこにも夏子の姿はなかった。「なつこーーー!!」彼女の名前を叫びながら外を探すために部屋を出ようとしていた時、ゆっくりと部屋のドアが開いた。

「マサちゃん…」

それは幼馴染のユキオだった。




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