はかなき恋のうた～NAGASAKI・軍艦島

ーー真琴の可愛いその仕草や笑顔が俺は一番好きだった。


俺の部屋は木造の2階建ての2階の一番奥の部屋で、お世辞にもきれいなんか言えない代物。多分昭和中頃に建てられたもので、小さな台所とトイレ、4畳半の和室が２つだけのいたって粗末な造り。ただトイレとユニットバスはここ10年くらいにリフォームしたと不動産屋は言っていた。



外に出るとその日は夜だというのに、蒸し蒸しする生温かい空気が肌に纏わりついた。