はかなき恋のうた~NAGASAKI・軍艦島
俺と真琴が家の前に着いた時にはすでに炎は2階建の屋根の上まで広がっていて、手の付けられないような状況になってしまっていた。



俺たちが呆然と立ち尽くしていると、近くにいたおばさんの集団が真琴に気付き…


「マコちゃん、どこ行っとったとね!?家(うち)にはおらんかったと?」
「そりゃ不幸中の幸いじゃったの」
「お母さんとお父さんは?」



と近所のおばさん達数人が矢継ぎ早に真琴に質問を浴びせた。

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