二人で一人〜永遠に
「ただいまー!」

「お邪魔しまーす!」

琉汰は、私の家に上がると、そそくさと、リビングに向かった。

「琉汰!手を洗って口うがいしてよ!」

「疲れたー!」

「ったく!もぉー!」

〔ガチャッ!〕

「お帰り!」

キッチンからお母さんが、出てきた。

「ただいま!疲れたぁー!…はい!お土産!」

私は、お母さんにケーキの、お土産を渡して洗面所へ向かった。

「ありがとう!琉汰は!?…」

「リビング!」

――「お帰り!ケーキありがとねっ!」

「おばちゃん!ご飯食わして!俺、腹減った!」

俺は、腹に手をあてて、おばちゃんに、ご飯をせがんだ。

「だと思って、用意してあるわよ!」

「サンキュー!さすが、おばちゃん!」

俺は、座っていたソファーを飛び越えてダイニングテーブルに座った。

――「あぁー!腹いっぱい!」

琉汰は私のベッドで、お腹を擦りながら仰向けで寝っ転がった。

「ちょっと!そのまま寝ないでよ!明日結婚式なんだからね!?」

「うーん、ちょっと休憩…休憩したら帰るから…」

「だぁーめ!琉汰の休憩は寝るって事だもん!!」

「寝ない!寝ないからー!」



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