二人で一人〜永遠に
「………」
俺は、右手で千冬の耳元に手をおいた。
【?…琉汰…】
「……最後に……最後に千冬にキスをしても…いいか……」
俺の心臓が、激しく動きだした。
目の前に居る千冬に、こんなにも俺の心が恋をしていたなんて……俺は、千冬の返事を待っていた。
【…キ…ス…】
「…………」
琉汰の言葉に私は、動揺した。
琉汰の手が、私の耳を熱くした。
「…千…冬…」
「……いい…よ……」
千冬は、恥ずかしそうに言った。
千冬は、ゆっくりと眼を閉じた。
俺の目の前に居る、千冬の吐く息が白く綺麗だった。
俺は、千冬の唇を親指で撫でるように触り、唇を重ねる前に俺は、静かに言った。
「……愛…して…る……」
琉汰は、私にキスをした。
「………」
【私も愛してる…琉汰…】
谷戸坂を下り交番の横を通り、店が建ち並ぶ繁華街にきた。
「…指輪を買った店この辺だよね?」
「えっ?…」
俺は、千冬が言った言葉に驚いた。
俺達が今歩いて居る場所は、指輪を買った店を通ろうとしているからだ。
「…びっくりしてる?」
千冬は、俺の腕を掴みながら笑っていった。