二人で一人〜永遠に
「…千冬…安心してくれ…俺がお前の傍で守ってやるから…」
俺は、しばらくの間病室を見ていた。
――琉汰と最後のデートをしてから1ヶ月が過ぎた。
あれから本当に琉汰は、私の前から姿を消した……。
一週間前、浩介が退院の許可を出してくれた。
退院の日私は、どこかで期待をしていた……琉汰が来てくれるかもって……だけど現れる事はなかった。
お母さんが働いている時間は、私は家で独りぼっちだ……眼が見えていた時は、家の中を動き回れる事ができたが今は暗闇の中、手探りで家を動いている。
「…クリスマスもお正月も一人か…」
私は、キッチンの前に立ち独り言を言った。
〔…カチャッ!〕
玄関の扉が開く音が聞こえた。
「…お母さん?」
私の手に触れて、お母さんが言った。
「ただいま」
「お帰り!今ねお雑煮を温めようかと思ってたの、お母さんも食べる?」
「お母さんがやるから千冬は座っていなさい」
そう言ってお母さんは、私の肩を支えて私をソファーに座らせた。
「…ごめんねお母さん…」
「なんで謝るのよ?」
「だって私の眼が見えないから、お母さんに迷惑を…」
俺は、しばらくの間病室を見ていた。
――琉汰と最後のデートをしてから1ヶ月が過ぎた。
あれから本当に琉汰は、私の前から姿を消した……。
一週間前、浩介が退院の許可を出してくれた。
退院の日私は、どこかで期待をしていた……琉汰が来てくれるかもって……だけど現れる事はなかった。
お母さんが働いている時間は、私は家で独りぼっちだ……眼が見えていた時は、家の中を動き回れる事ができたが今は暗闇の中、手探りで家を動いている。
「…クリスマスもお正月も一人か…」
私は、キッチンの前に立ち独り言を言った。
〔…カチャッ!〕
玄関の扉が開く音が聞こえた。
「…お母さん?」
私の手に触れて、お母さんが言った。
「ただいま」
「お帰り!今ねお雑煮を温めようかと思ってたの、お母さんも食べる?」
「お母さんがやるから千冬は座っていなさい」
そう言ってお母さんは、私の肩を支えて私をソファーに座らせた。
「…ごめんねお母さん…」
「なんで謝るのよ?」
「だって私の眼が見えないから、お母さんに迷惑を…」