キケンな放課後
「では、多数決で決めたいと思います。」



今野君の冷静な司会で
話し合いが進んでいく。


あたしはまったく
話し合いについていけなかった。


…海斗は前の方の席だから、ちょっと
視線をずらすとすぐに目が合ってしまう。


あたしは、
ずっとうつむいていた。




「…笹山?もう話し合い
 終わったから戻るぞ?」

「あ、うん…!?」



もう終わったんだ…


あたしが、席に着いてから
黒板を見てみると白雪姫に丸がついていた。


…白雪姫に決まったんだ。


あたしはただそう思っただけで、
それ以上劇のことについては何も考えなかった。


というより、考えられなかった。





…あたし、海斗とちょっと
気まずくなっただけで
こんなにダメになっちゃうんだ…





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