キケンな放課後
ど、どうして杉田君のことを
考えてドキドキしてんの!?


あたしは再び目を閉じた。



『でも、笹山はすごいな。』



次に浮かんだのは
今野君の言葉。


杉田君みたいに顔が熱くなったり、
ドキドキしたりはしない。


…だけど、
すごく心が温かくなった。


…ドキドキさせる杉田君

心を温めてくれる杉田君


…でも、やっぱりあたしは…


ガタっ




「お姉ちゃーん…」

「ん?どうしたの?」



ドアのところには涙目の快人がいた。



「なんかお化け
 みたいなのが…っ。」

「はいはい、
 じゃ、一緒に寝よう!」

「うんっ!」



お化けなんて
いるわけないよね…?


とか、慰めるはずのあたしも少しビビりながら、
快人の部屋へと向かった。













本当はもう、この時からあたしの
気持ちは揺れ動いていたのかもしれない…



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