キケンな放課後
「はぁ…っ…
 杉田君、なんでまた…?」

「今のはお仕置きね?」

「お、お仕置きッ!?」




あたしは杉田君の
言葉に驚いた。


…どうしてあたしが
お仕置きされないといけないのッ!?



「だって、今
 ピアノ間違えたでしょ?」

「う、うん…。」



確かにあたしは
間違えたけど…


なんで…?




「1回間違えるたびに
 お仕置きだからね。」

「え!?…い、イヤだよ…!」

「だーめ!間違えないように
 すればいいだけでしょ?」

「そ、そうだけど~!」



…そんな、あたしが
間違えずに弾けるわけないよ!



「それに、うまく弾けたら
 ご褒美だからね。」

「ご、ご褒美って…っ。」



あたしはさっきの

“ご褒美”を思い出して顔を赤くした。



「…どっちもイヤなんだけど…っ!」

「そんなこと言わないでほら!
 練習するよ?」

「はーい…。」




こうしてあたしは杉田君の
地獄のレッスンを受けることになってしまった…



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