キケンな放課後
「次は西野先生に、
 僕たちから歌を贈ります。」



今野君の司会で、
西野先生のお別れ会が進んでいく。



…歌が始まるっ


あたしは緊張しながら
ピアノまで向かった。


…大丈夫、
絶対大丈夫…


この時、あたしには
変な自信があった。


だって、昨日の杉田君の
地獄のピアノレッスンを受けてるんだから…




『未海ちゃん、そこ違うよ?』

『えっ?…あ、ホントだっ。』

『約束通りお仕置きだからね?』

『やっ、やだ…ふ、んッ…んんっ…』


とか…



『うまくできたね!』

『うん!ありがと…
 あ…っていうことは…?』

『もちろんご褒美ね!』

『もう、いいよ~っ!』




…なんてことがあった…


って、何あたし
思い出してんのっ!?


あたしは1人で思い出して
1人で顔を赤くした。


こ、これから弾くんだから、
落ち着かないと…





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