キケンな放課後
あたしが呟くようにそう言うと、
沙希はさらに驚いた。



「ちょ、ちょっと待って!?」

「え?」

「もう好きじゃないって…!?」

「好きじゃないよ?」




焦る沙希を前に、
あたしは平然として言った。


…だって、あたしの気持ちは
夏休みの間にまとまったから…



「そ、そうなの?」

「うん。」

「じゃあ、あたしの
 こと応援してくれる…?」

「もちろん!
 親友の恋は応援するよ?」




沙希は大切な親友だもん!

応援しないわけないじゃん?




「ありがとッ!未海!」

「沙希は親友だもん!」



沙希はあたしに抱きついてきた。


あたしも沙希を抱きしめる。


なんだかあたしと沙希の友情がまた、
深まった瞬間のうように思えた。










「…っていうことは…?」




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