キケンな放課後
「白雪姫を入れて4つしか選べなかったけど…
 まぁ、いっか。」

「そうだね。」




あたしたちは、結局劇の候補を

『白雪姫』『人魚姫』
『眠り姫』『ロミオとジュリエット』

に決めた。



「なんか、見事にお姫様系だね?」

「そうだな…みんな、
 やるって言ってくれるかな?」

「きっと大丈夫だよ!」

「そっか…ってか、俺がここまで
 こういう童話とかを好きなのは、
 姉さんの影響なんだよな…。」

「お姉さん?」



…今野君、お姉さんいたんだ?



「しかも、3人もいるんだよな…」

「さ、3人!?」

「そうそう…それで、毎晩子守歌代わりに
 いろんなお話とか読んでくれてさ…」

「それで好きになったの?」

「好きっていうか…
 うん、まぁ好きなんだよな…」



今野君って、
そういうのも好きだったんだ…


なんか、今野君の意外な一面を発見して、
あたしは楽しくなった。


もう好きじゃないから
ドキドキしたりはしないけど…


今野君はあたしの
憧れみたいな存在だ。




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