この空の下
もしかして…
「…絆助?」
「へえー久しぶりやな」
絆助はつけていた
サングラスを
少しずらして
顔をのぞかせる。
まさか本当に
会っちゃうなんて…。
「おい、茜!
誰、そのチャラいの」
渉太があたしに聞く。
「てめぇだって
十分チャラいわアホ」
「アホだとお!?」
「ちょっとストップ!!」
2人は今にも
殴り合いを始めそう。
「こいつはあたしの
幼なじみの
梅乃・絆助(ウメノ・ハンスケ)」
「よろしゅう。
でも茜、なんで
こっちにおるん?」
「修学旅行!
あたしら思い出づくり
してんだから
関係ない人は
あっち行って!」
あたしが手を払って
追い払うと、
絆助は急にあたしの
手首をつかんだ。