この空の下









顔を上げると
いつの間にか
皐月があたしの
前の席に座っていた。







考え込んでて
気づかなかった…。













「病院行かないの?」

「うん…。
行かなきゃとは
思ってるんだけど…」

「崎美君と
会えないんだっけ?」

「ん…。

あたし…
愁に何も言って
あげられなかった。

あたしは愁のこと
こんなにも好きなのに、
伝えられないの。
どうすれば伝わるのか
わからないの…」





< 156 / 244 >

この作品をシェア

pagetop