この空の下





「先輩って、
男好きなんですよね?」

「や、やめなよ…」








振り返ると最初に
あたしを指差した子が
挑発するような目で
あたしを睨んでいて、



さっきの子が
それを止めようと
している。












「どうせ崎美先輩も
遊び相手の
1人なんじゃ
ないですか?」

「何を…」

「この子は中学の頃から
本気で崎美先輩を
好きだったんです。

先輩みたいな
本気の恋なんて
知らない人が…
崎美先輩に
近づかないでください!」













あたしの中の
何かが切れた。











頭の中に次々と

渉太のこと、

遊園地でのこと、

いろんなことが浮かんだ。
















「あたしだって…
あたしだって…!!」





気づいたら手が
上がっていた。









「きゃー!!」









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