我慢できない!
「ちょっと感じ悪かったかなぁ・・・」
香耶は教室を見ながら呟いた。

・・・

「ま、いっか☆
万里だし。」


私と万里は高校の入学式からの仲。
奇跡的にサ行が私しかいなくて席が万里と前後だった。

最初に万里を見たときの印象は・・・クール、だった。


そう、『だった』。


実際は全然違った。
誰よりもうるさくて
誰よりも涙もろくて
誰よりも

優しかった。


私はそんな万里に惹かれていった。
次第に万里と一緒にいるようになって、今に至る。


万里はいつでも私に本当の万里を見せてくれる。だから万里には本当の私を見せていたい。


嘘はつかない


そう、決めた。
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