腐れ縁なんてクソ食らえ!!
 そういえば、こいつとの出逢いが衝撃過ぎて俺はまだこいつの名を聞いてないし、自分の名も言ってなかった。
 
 だが今更自己紹介と言うのも間抜けだ。何よりこのままこいつと馴れ合ってしまうことになるのは避けたかった。


 どう言ったらいいものかと、唸っていると奴はそんな俺を気にせず事も無げに言った。


「まぁ、縁があったらまた会うだろうしね。名前はそのときの楽しみに取っておくことにするよ。
 じゃ、学校にも着いたし俺用があるから先に行くよ。クラス表はもう少し先に行ったところにあるらしいから」

 奴は意外にもあっさりとした感じだった。
 しつこく聞かれると予想していた俺は、そいつの言葉に拍子抜けしてしまう。

 そのまま呆然とする俺を置いて奴は駆け出して行ってしまった。






「なんだ、あいつ・・・・・・」

「本当、マジすげぇよな」

「!?」

 返事が返ってくるとは思っていなかった俺は、びっくりして後ろを振り向く。
 ついさっきもこんな感じだったなと思ったが、今回の声はこの三年間でかなり聞きなれた声だったので、そんな警戒もしなかった。


 案の定、後ろにいたのは中学時代の数少ない友人の一人、駿河相馬(するが そうま)だった。

「よっ」
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