彼方より蒼く 【BL】


9月の上旬、そろそろ夏も終わる頃のはずなのに、日本はまだ暑い。
少し肌が汗ばんで、Tシャツが体にはりついた。


一弥は家の近くにあるコンビニでグレープティーを購入し、そのまま外で圭太を待っていた。

このコンビニが待ち合わせ場所だ。


しばらくすると、コンビニの駐車場に赤い軽自動車が止まった。

その車の運転席に見えたのは、圭太の姿だ。
窓を開け、一弥を呼ぶ。



「ごめん一弥、ちょっと道混んでて遅くなった」

「圭太先輩!免許、取ったんですね」

「あぁ、先週な。この車は姉のだけど。
ほら乗って」


促されて車の助手席に乗り込むと、エアコンが効いていてひんやりとした空気に包まれた。




「俺ん家直行する?それともこのままドライブでもするか?」

「免許とりたての先輩の運転なんか危なっかしくて嫌っす」


「言うなあ、お前」



圭太は苦笑して、自分の家に車を走らせた。



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