彼方より蒼く 【BL】

それから。


傷だらけの一弥と対面しても、
通夜でも、
一弥が骨だけになってしまっても、
葬式でも。

圭太は涙を流すことがなかった。
涙を流すことはおろか、表情もあまり変化が無いように見えた。


慎二は、自分の後輩が早くに旅立ってしまったことを悔やむ時間より、
あまりの圭太の様子に何と声をかけてやればいいのか、悩む時間の方が長かった。
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