彼方より蒼く 【BL】

「浅井だけじゃなくて他の部員も遅れるみたいです。委員会で片付けとかあるらしくて・・・。
これじゃ、全員揃うのは時間かかりそうですね。
先輩がたも全員集まってませんし」

一弥の言う通りだった。

今現在、サッカー部の部室には圭太と慎二、一弥の3人しかいない。



「他の3年生は、多分仲の良い友人達と個人的に集まっているんだろ。
じきに来るよ」


慎二が、部室の隅に置いてあるベンチに腰掛けながら言う。


「俺は別に別れを惜しむ親しい友達なんていないしな。
圭太とは同じ大学に行くんだし」

「お前、友達いないもんなあ」

「うるさい」


圭太が横から茶化すと、慎二はベンチに座ったまま脚を伸ばして蹴りを入れてきた。



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