究極のメソード
女王の指示で
いじめはだんだんエスカレートしていきます。

学校での私の居場所は
完全になくなってしまいました。

学校に居場所がなくなった私。


今日も私は学校にも行かず
街をあてもなく彷徨っています。

そんな時だったんです。

あの人に会ったのは。

あの人は私の背後で静かな笑みを
湛えていました。



「あなたは本来の自分を見失っている」


そう言ってあの人は黒いスーツから
たばこを取り出しておいしそうに吸っています。

その声に振り向いて
疑いの目を向ける私に向って
黒いスーツの男はなおも言葉を続けます。


「でもあなたの眼は死んではいない」


そう言ってにっこりと笑うスーツの男。

そんな男の姿に
私はそれからも疑いの目を向け続けていました。





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