究極のメソード
後ろ手に縛られ
首筋にナイフを突き付けられた
先ほどの男。


狂おしいほどの恐怖が男を襲う。


「仕方がなかったんだよ!
なぜわかってくれないんだよお!」


男はそう叫ぶが
かよわい男の声は誰も聞いてくれない。


そうだ、仕方がなかったんだ。


仕方が…仕方がなかった…



男は心の中で叫ぶ。


あいつはすごいんだ。
なんでも言い当ててしまう。


俺があいつの見張りを
していた時


あいつはこう話しかけてきた。


「白が勝ったな」


あいつはそう言った。


なんで知ってるんだ?
ずっと閉じ込められていたのに


何で白が勝ったことを知ってるんだ?


ああ…



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