究極のメソード
にこりと笑うK。


「さとみは欲張りなんだ。

学校だけじゃ飽き足らなくなって
この歓楽街の女王になりたかったんだろうな」


Kはふと窓から空を眺めた。


小さい雲が風に乗って
ゆっくりと動いている。


そんな様子を眺めながら
ゆったりと話すK。



「そう…さとみは欲張りだ。


何もかも手に入れたがる。
それに大勢から常に注目を浴びていたいんだ。


目立ちたがり屋だな…


さとみの心は空っぽだ。
しかも底に穴があいている。


だから何でも手に入れて
皆から注目を浴びて


心を満たそうとするんだけど
穴があいているから

心は空っぽのままなんだ。



さとみが心底満足するためには
心の穴をふさいでやらなきゃいけない。


さとみは心の穴をふさいでくれる人を
探して泣いていたんだ…ずっとな」

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