究極のメソード
そしてKはゆっくりと

ゆっくりと

拍手をした。


2人だけの体育館の中に
再び響く拍手の音。



さとみはただただ
泣きじゃくるばかりだ。


「間違いない…」

Kはぼそっと呟く。

「間違いない。あんたは世界一の名優だったよ」


血まみれのさとみを抱いて
Kは体育館を後にする。

1人残された死神は
満足そうな笑顔を浮かべ



横たわっていた。


さとみとK。


そして満月だけが
死神の名演技を知っている。


そんな夜だった。
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