Kinmokusei~ ありがとう ~

男子先輩二人と女子先輩と男子先輩の間を歩いていた


そう

サイコロの5のような位置で歩いていた。

私は先生だとわかると
立ち止まって先生の方を向いた。

先輩たちは
いきなり止まった私を見ていた。

そして

今なら言えると思った。

先生に

大好きで
今は大切な先生に私は言えると思った。

それは
「好き」と言うのではなく

もっと大切な言葉

本当は会うたびに言いたかった言葉

だけど

自分に素直ではない私にはいなかった。

先生が目の前に立っていると言えなかった。

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