Kinmokusei~ ありがとう ~

悲劇の主人公であるなら
私は
毎日泣いているだろう。

言葉を理解されない悲しみと
家族でありたかった悲しみと
先生と先輩が目の前から去った悲しみと

現実の苦しみから
私は毎日泣いているだろう。

私が我儘なのは
「家族」と思っていたからだ。

家族だから我儘が言えた。

でも
どんなに「家族」と思っていた人たちと
面白いことがあって笑っていても
やっぱり私は笑えなかったんだ。

家族と言うのが一つの丸なら
私はその丸の中にはいない。

その丸が見える場所に私はいた。

「なんでこんな気持ちなのだろう?」

と疑問に思っていたが
やっとわかった。


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