Kinmokusei~ ありがとう ~
電話をしている最中に
雨が少しずつ降り始めていた。
それはまるで
私が泣いているみたいだった。
寒がりな私はまだ早いのにコートを羽織って学校に向った。
向かう途中
花の香りがした。
そう
私の大好きな花が
金木犀が咲いていた。
その香りを思いっ切り味わって
携帯で写真を撮ってから
電車に乗って学校に向う道を歩いている間に
気付いたのが
まだ卒業して2年でこんなに変わるものなのだろうか?
と思うほど
私が学生だった頃よりも
周りの雰囲気も結構変わってしまっていた。
学校が見えてくると同時に
足が重くなった。
先生に会いたい
だけど
会いたくない
と心の中で叫びながら私は懐かしい校門の前を通った。
校門の前には
懐かしい先生たちが何人かいた。