あなたが私にできる事
手の中にある携帯からはプープーという機械音が聞こえる。
「あっ!!切られてる!」
慌ててかけ直すが恭ちゃんはでない。
美紀にもかけたが話し中だった。
「何?なんかあった?」
「美紀と恭ちゃん帰っちゃうって。
だけど私、美紀の家に服置きっぱなしで。浴衣も美紀に借りたのだし…。」
「ま、あとでどうにでもなるよ。
それより!はい!」
山口くんはガサッと両腕じゃないと抱えられないほど大きいコンビニの袋を私に押しつけた。
その重たい袋の中を覗く。
「花火だぁ。」
縁側に袋を下ろすと色とりどりの大量の花火を広げた。
「みんなでやろうと思ったんだけどね。あいつら来ないのか。だったら…、」
「二人で全部やっちゃう!?」
「だよな!」