あなたが私にできる事
横山くんは両腕を掴まれながら暴れている。
「エリザベス!俺とつき合おうよー。」
「何?あれ。」
戸惑う私に山口くんが苦笑いする。
「あいつ惚れっぽいんだよな。神崎さん完全に狙われたよ。」
やっぱり他人と関わるとロクなことがない。
ようやく大人しくなった横山くんが椅子に座る。
「つき合って!」
「嫌だ。」
「なんで?」
「ウザイ。」
「もしかして彼氏いる?」
「…いないけど。」
「え?」
「「え?」」
私と横山くんの押し問答の中に優くんが加わってきた。
「何?優、お前何か知ってんの?」
「いや…、知ってるというか…。」
優くんはチラリと私の顔を見る。
「エリザベスって西高の松永とつき合ってなかった?」