あなたが私にできる事
高校生になる頃、誰かとつき合うことに恐れを感じ始めていた。
全ての原因が自分にあることも承知していた。
私がかわらない限りダメなんだ。
同じことを繰り返すだけだ。
そう自分に言い聞かせる日々が続いていた。
その夏、私は和希とつき合い始めた。
自分のこの孤独感を埋めるためには、誰かを傷つけることになっても構わないと思った。
その“誰か”が和希であったとしても。
彼は私と丁度いい距離を保って接してくれた。
あれほど充実した日々はなかった。
和希といることがどれほど幸せだったか。
もっと和希に伝えておくべきだったのかもしれない。