あなたが私にできる事
美紀は次に雨が降った日も学校に来た。
私たちは3人でお弁当を食べ終わった美紀を見つめる。
「何?」
「「「別に。」」」
「美紀トイレ行ってくる。」
ガタンと音を立てて立ち上がる。
美紀が教室を出ようとした時、私の机の上に置かれていた彼女の携帯が震えた。
「みっきー!携帯鳴ってる。電話っぽいよ!」
恭ちゃんが美紀に向かって携帯を振る。
「誰から?」
「えーっと…、」
画面を確認する。
「“直ちゃん?”」
「…ほっといていいよ。ありがとう。」
美紀の姿が見えなくなってすぐ電話は切れた。
「珍しいね。携帯依存症の子が。」