あなたが私にできる事



「久しぶり。恵梨香ちゃん。」




それは何度か会ったことのある和希の友達だった。



「俺、今和希と待ち合わせしててさ。
これから勉強だよ。俺たちにはクリスマスなんて関係ないっていうか。」



「…そうなんだ。」




ここに和希が来るのかと思うと胸がざわつく。



だけどそれは決して和希を想ってのことではなかった。




山口くんに昔つき合っていた人を見られたくない。




なんて自分本位なのだろう。




「二人、別れたんだって?ビックリしたよ。あっ…。」




彼は山口くんの存在に気づいた。




「ごめん。もしかして彼氏?」




「ううん、友達。送ってきてもらったの。」







山口くんのことを友達と言わなければいけないのは切ない。




だけど私たちが傍から見たら恋人同士に見えるのかと思うと嬉しくなる。





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