あなたが私にできる事
その後山口くんはお守りも買っていた。
「これで準備は完璧。」
「受験生は大変だね。」
私は厄年の書き出された表を眺めながら言った。
「そういえば山口くんの誕生日っていつなの?」
お守りを袋から出そうとしていた彼の動きが止まる。
「…笑わない?」
「なんで?
まさか3月3日とか!?」
「…2月14日。」
私は首を傾げる。
「だから?」
「バレンタインデー。」
「あっ!そうか!」
「おいおい…。」
山口くんが半笑いする。